私にとっての「神」クリエーターたち。

他の記事と同様とても個人的な話で恐縮です。私は人から影響を受けやすいタイプで、美術、音楽、文学などなんでも、これはすごいなあ、こういうの作ってみたいなあと思うことが頻繁にあります。その中でもこれまでに特に大きな衝撃を受けたクリエーターたちを勝手ながら紹介したいと思います。作品の掲載許可はいただいていませんので、参考画像がわりに関連する書籍等の紹介(広告)をはさむ形をとります。ご了承ください。思いつくまま、故人から現役の方まで順不同です。まずはビデオアートの父、ナムジュン・パイク氏。

代表的な作風は展示空間に植物やオブジェと一緒にたくさんのブラウン管テレビが配置してあり、その画面一つ一つに意味ありげなビデオがバラバラと映り、ずっとループして動き続けている。作品によっては音声も。いわゆるインスタレーション。多数のテレビの配置、ビデオの内容、その空間が醸し出す非日常的な空気。絵でもない映画でもない本当に新しい表現に鳥肌が立ちました。はじめてナムジュン・パイク氏の作品を知ったのは2006年6月にワタリウム美術館で開催された「さよならナムジュン・パイク展」タイトルからわかる通り、同年1月に亡くなった彼の追悼展示会でした。続けて中村勇吾氏。

90年代からFlashを活用したウェブデザインやインターフェースデザインの分野に革命を起こした神クリエーター。高度に工学的なアプローチとシンプルで都会的なセンスの良さ。誰も見たことのない新鮮な表現やユーザー体験の数々。当時はまだ一般的でなかった不特定のユーザーが入力した情報をサーバに蓄積しリアルタイムにクリエイティブに反映するSNS的な作品や、ユーザーの操作に有機的にぬるっと反応するインタラクティブな作品など、おそらく現在よく見かけるサイトやアプリの作者は全員この方に影響受けてるよねというくらい、印象的な作品を生み出し続けているクリエーターです。その新しさと話題性から、国内外の有名ブランドの広告キャンペーンサイトやアプリなどを次々と手掛けていたように思います。次はユーフラテス。

Eテレのピタゴラスイッチや0655などで有名ですね。個人ではなくグループです。これまた尊敬してやまない広告系のクリエイティブディレクター佐藤雅彦さんの研究室のOBグループ。どの作品にも一貫した、へんな着目ポイント、妙な理屈っぽさ、それらを包み込むユーモアやかわいさ、ヘタウマ感。作品形態は、動きや変化をモチーフにしたショートムービーや実験的映像作品、または楽曲や振り付けなど。複数のクリエーターからなるグループならでは強みなのかもしれませんが、物理、数学、音楽、語学などいろいろなバックボーンを感じさせる引き出しの豊富さも魅力です。最後はKIGI。

KIGIは二人組のデザイン事務所。ここまで紹介したクリエーターと少し系統が異なり、正統派のグラフィックデザイナー、イラストレーター。絵本作家や服飾デザインの分野でも大活躍。植原亮輔氏の知性的で数学的でどこかストイックなデザインもまさに大好物なのですが、そのパートナー渡邉良重氏の絵がなぜだかたまらなく好きです。最近では洋菓子AUDREYのすべてのパッケージデザインを手掛けたことでも話題になりました。原色に近いベタ塗りと切り絵風のモチーフによる表現がありそうで無かった素晴らしいデザイン。配色もセオリーにちょっと逆らっているようでいて間違いなく美しい。こういうセンスや才能、本当に羨ましいなあ。お二人のまったく正反対とも言える持ち味が組み合わさることで、さらにユニークな存在感を生み出し続けているように思います。ということで、今回はここまで。この人すごいなあ。真似してみよう。やってみるけどやっぱり真似すら出来なくて。いつもそんな毎日です。